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2013年8月にシングル『夏の夜』でメジャー・デビューした福島県出身・在住のシンガーソングライター、片平里菜。本誌2013年11月号に藤井敬之(音速ライン)との対談企画で登場してくれた彼女が、同世代の女の子達に向けた応援ソング『女の子は泣かない』をリリースした。シングルに収録されている4つの楽曲への思いを語ってもらった。
Photo:秋倉康介 Text:田中隆信

──2枚目のシングル『女の子は泣かない』はライブでもよく演奏されている楽曲ですが、この曲をシングルにしようと思った理由は何ですか?

「歌詞の内容がお茶目というか、10代、20歳くらいの女の子らしい歌詞だと思うので、今を逃したら出せない曲なのかなって。今、21歳なんですけど、22歳になったらちょっと違うんじゃないかなって思ったんです。実体験を歌っているわけじゃなくて、友達の話にインスパイアされて作ったんですけど、今でもギリギリな感じ(笑)。あ、でも大人になったらなったで、客観的に歌えそうな気もしますね」



──女の子の視点で書かれた歌詞がすごく印象的だなって。

「1番の歌詞はすぐに出てきたんですけど、2番のイメージをふくらませるのが結構大変でした。私は大学にも行ってないし、就職もしてないし…。なので、大学生の友達に話を聞いたりして書きました。この曲を書いたのは一昨年の夏か秋ぐらいだったんですけど、これをキッカケに客観性のある歌詞も書けるようになったんです。それまでは、『夏の夜』みたいに自分の感情をそのまま表現する感じだったので」

──作詞において、次の一歩へと踏み出すキッカケになった曲だったんですね。“あなたみたいな奴のために 女の子は泣かない”とか“自分らしく 泣いていたいの”とか、耳に残るフレーズがたくさんありますが。

「ふふふ。“泣かないって意地を張りながらも泣いてしまう女の子”っていうのが、この曲に出てくる女の子のイメージです。泣かないってタイトルだけど、泣くことっていいことだし、どこかで泣かせたかったんです(笑)」



──歌詞もそうですけど、タイトルもインパクトがあっていいですよね。

「実は、一昨年の春頃に『女の子は泣かない』っていうタイトルの曲を作ったことがあったんです。ダウナー系のすごく暗〜い曲を」

──これとは違う曲?

「はい。それをスタッフさんに聴かせたら“タイトルはいいけど暗いね。このタイトルで違う曲を”っていう提案があって、今の曲を作りました」

──じゃあ、元祖『女の子は泣かない』はボツに?

「はい、どこかに行っちゃいました(笑)」



──どんな曲だったのか、ちょっと気になります(笑)。ミュージックビデオ(以下、MV)もYouTubeの公式チャンネルにアップされていますが、ギターを弾いているシーンがありつつ、合間に色んな表情や仕草が見られる作品になっていますね。

「女の子の歌なので、ちょっとカワイらしい感じになっています。ヘンなカットもたくさん入れようってことになって、受話器を逆さに持ってみたり、色んなことをやりました。友達からも“このMV、いいね”ってメールが来ましたよ」

──MVの中で、エピフォンのカジノを弾いていますが、弾き心地はどうでしたか?

「他のエレキを弾いたことがないので比べることはできないんですけど、まずルックスがカッコいいなって思って一目惚れしました。色(チェリー)もカワイイです。(ボディーが)薄くて軽いし、生音でも結構鳴るのでアンプを通さずに弾いていても楽しい。アコギ感覚で弾ける感じですね。まだライブで弾いていないので、ちょっとずつ試そうかなって思っています」

──ワンマンライブで弾いている姿が見られるのかな?

「ふふふ、そうですね」



──では、カップリング曲のことも聞かせてください。まずは『Hey boy!』。女の子の次は、男の子です。

「あ、ホントだ(笑)。これはふざけて作った曲ですね。1年ぐらい前までは、家で大きな声を出せない時はカラオケボックスに行って4時間ぐらい歌ったり弾いたりしていたんですけど、これもそこで適当に弾いてたらできちゃった曲なんです。日本の音楽シーンで、こういうアメリカンポップな曲は意外と少ないんじゃないかと思ったので、面白い曲ができたなって。ちょっと遊びが入ってる、こういう曲も大好きです」

※続きは月刊Songs2月号をご覧ください。

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