クリス・ハート |
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──カバー・アルバム第2弾となる『Heart Song II』が完成しましたね。
「ありがとうございます。実は3月にリリースされた僕のオリジナル・アルバムの『Song for You』と同時にレコーディングしていたので、一気に30曲近く録ってたんですよ。ホントに完成して良かったなって思っています(笑)」
──それは感激もひとしおですね(笑)。
「はい(笑)。1枚目の『Heart Song』(2013年6月)には僕の思い入れのある曲を収録して、J-POPを好きになった1998年ぐらいから日本に移住した2008年ぐらいまでの僕のストーリーを紹介したのですが、今回は皆さんからのリクエストとか、僕が歌いたいと思った曲などを選んで、“J-POPを楽しもう!”というコンセプトで作りました。ボーカルやアレンジのチャレンジもたくさんあって、すごく楽しい経験をたくさんしました」
──たくさんのリクエストが寄せられたんでしょうね。
「結構ありましたよ。たぶん100曲以上はいただいたので、1枚じゃ収められない(笑)」
──じゃあこのシリーズ、あと10枚はいけるってことで(笑)!
「(笑)。僕が思っているのは、これを聴いて“私も歌いたいな!”って気持ちになってくれること。それが一番嬉しいポイントなんです。僕自身、若い頃いろんな曲を聴いて、それこそこのソングスもアメリカの本屋さんで買って譜面とか見てると、“弾きたい!”“歌いたい!”っていう音楽に対するパッションがすごくあったんです。今回は70年代とか80年代の曲も入ってるけど、それを“自分の声”で歌いたいと思ってくれたらそれがベストだなって思っているんですよね」
──今回の収録曲で一番古いのは1974年に発表されたチューリップの『青春の影』ですが、まさかこの曲も知ってたんですか?
「もちろんです(笑)。僕はもうJ-POPマニアというか、音楽そのものが大好きなので、ルーツを辿っていったりするのも好きなんですよ。いろいろ調べましたから、だいたいどんな曲でも聴いたことがあったり、歌ったことがあったりしますよ」
──さすがです(笑)。レコーディングはどうでしたか?
「今回、デモのトラックを聴きながらまずボーカルを録って、バックコーラスもフリースタイルで作ったりしたんです。その後、どんなアレンジにするかをJeff Miyaharaさんと詰めていきました。僕の声がどこまでいけるか不安もあったのですが、そういう流れで作っていくのはすごく自由で楽しかったですね。小田和正さんの『ラブ・ストーリーは突然に』のようなアップテンポでグルーヴのあるダンス曲は久し振りだったけど、この曲の最後のほうでは、ファンクバンドをやってた頃以来のフェイクもやりました(笑)。かなり高い音まで使って歌えたので、カバー曲でも自分のスキルアップになるんだなと思いましたね。こういうアップテンポな曲ももっとやっていきたいなって思いましたし」