ナオト・インティライミ |
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──まずは、9月17日にリリースされるシングル『LIFE』について聞かせてください。
「最初に『LIFE』っていう仮タイトルがあったんですね。で、“どんなライフなんだ?”って考えたんです。そしたらパーッと“人生劇場”みたいなことが思い浮かんで。それぞれが主役の物語の中で生きていて、その中には色んな登場人物がいて、シナリオがないようであって、あるようでなくて。でもそんなのも壊しちゃうくらいの即興劇が始まったりもして…とか、何かそうやって人生やちょっとした恋愛観を入れたら面白いんじゃないかって思ったんです」
──ジャケットは寄席の舞台ですね。
「色んなことがバーッと降りてきた時に、“人生劇場”だから劇場感があるといいなと思ったんです。しかも、ミュージカルのような洋モノではなく、和モノの感じがいいなと。PVもそういうアプローチになっているんだけど、珍しくビジュアルまでパーッとイメージできた曲だったんですよね」
──ナオトさんの“人生劇場”は、キャスティングがワールドワイドですね(笑)。旅先で出会った人まで加えたら、ものすごい数です。
「外国人枠がすごいね(笑)」
──サウンドのアプローチもすごく新鮮です。
「この曲は色んなバージョンを試したんですよ。もうちょっとセツナホッコリ系に持っていくバージョンとかね。でもこういうファンクネスというか、ギターのカッティングも含めて、すごくダンサブルなんだけどサビはもろJ-POP。J-POPの真骨頂ともいえる、メロディーの解き放つ感覚があってね。そういうのがいいなと思ったんです」
──すごく気持ちいいですよね。
「色んなことができるんですよ。自分の中では、こういったサビのメロというのは、バラードでも色々試したりとかしていて。でも、いま一番表現したい音にしようと思って、ここに収まりました。これまではあまり、こういった音楽を詰め込めたようなシングルってなかったと思うんですよ。どちらかというとセツナホッコリ系が多かったから、非常に大きな意味を持つかなとも思っていて。それこそタイアップ云々ではなく、自分のやりたい音をシングルで発信できることはすごく嬉しいです」
──そしていよいよ10月1日には、アルバム『Viva The World !』がリリースされます。
「これはもう、“音楽人=ナオト・インティライミ”として、自分のやりたい音楽、自分の中にある音楽観ともう一度向き合った、原点回帰的なアルバムになってます」
──原点回帰というのは、あえてそうされたということでしょうか?
「あえて、かなぁ。やっぱりアルバムも今作で5枚目というのもあるし、ヘンな言い方だけどチャートとか評価だのを気にせずに、自分と向き合うことをまず第一に考えたらそこに辿り着いたというかね。原色に近い、11色それぞれのはっきりとしたカラーがある、振り切ったアルバムになったと思いますよ」