http://www.mari-family.com/
http://www.tkma.co.jp/jpop_top/hamada.html
2014年4月27日、東京国際フォーラム ホールAで行なわれた、浜田麻里30周年ツアーの最終日を収録したDVDとBlu-ray『30th Anniversary Mari Hamada Live Tour -Special-』が年明け早々発売になる。ゲストで登場した高崎晃(LOUDNESS)との競演2曲やメドレーも含む全29曲を収録予定。そこで、ライブ作品の制作裏話やライブに懸ける思いをうかがった。
Photo:秋倉康介 Text:藤井徹貫

──照明や音響なども含め、30年間でステージ上の浜田麻里さんを取り巻く環境が大きく変わりましたね。

「そうですね。デビュー当時は、イヤモニ(イヤホン型モニター)もありませんでしたから。下手すると、自分の声がちゃんと聴こえない状況で歌わざるを得ないこともありました。もちろんイヤモニがなくても、今でもステージ上に置いてあるモニタースピーカー、いわゆるコロガシの音を聴きながらでも歌えますけど、喉への負担は明らかに違います。従来型のコロガシだと、どのシンガーでもそうだと思いますが、ライブ中はどうしてもバンドの音が大きいので、自分の声を聴くために必要以上に声を張ってしまうものです。イヤモニだと、自分の声がハッキリ聴こえているので、ここはウィスパー的な表現にしたいとか、ここはファルセット(裏声)にして音量感を落としたいとか、そういう繊細な調整がやりやすくなったのは事実です」

──環境は変わっても、流行に左右されない楽曲制作は、30年間変わっていませんね。ユーロビートが流行ったからユーロビートに傾倒するとか、ヒップホップが流行ったからラップを入れるとか、そういう変化を好まない一貫性が30周年ツアーにも表れていたと思います。

「もっと流行に乗ったほうがいいとか、誰でもカラオケで歌える曲にしたほうがいいとか、私を説き伏せるスタッフがいなかっただけかもしれませんけど(笑)。でも、その時代その時代で、自分なりに取り入れるべきは取り入れ、貫くべきは貫いてきた30年だったと思っています。自分というものを肯定的に捉えるなら、その時代のメインストリームに対するアンチテーゼも自分の役割であり、存在意義でもあると思っているのかもしれません。他人と同じ自分は自分らしくない、そう思っている自分がいるというか…。でも、すごくストレートな曲、すごく分かりやすい曲が必要だと思えば、迷わずやるでしょうね。そういうものを否定しているわけではないので」


※続きは月刊Songs2015年1月号をご覧ください。

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