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18歳でデビューし、5枚のシングルをリリースしてきた塩ノ谷 早耶香。作品を発表するたびに大きく成長し、表現力に磨きをかけてきた彼女が、待望の1stアルバム『Luna』を作り上げた。20歳になった今だからこその言葉と思いが詰まった本作。シンガーとして、またソングライターとしての確かな一歩を刻んだアルバムだ。
Photo:竹中圭樹(D-CORD) Text:山田邦子

──待望の1stアルバムが完成しましたね!



「ありがとうございます。デビュー当時からアルバムを出すことは夢でもあったのですが、デビューからもうすぐ2年、5枚のシングルを出して、色んなことを考える時間を過ごしてきたからこその作品になったんじゃないかなと思っています。私はずっと“誰かのそばに寄り添える歌を歌う”ということを掲げてきたんですが、今回改めてそのことについて考えてみたんですね。そばに寄り添うといっても、誰かの耳元で歌ってあげられるわけじゃない。だったら、このアルバムそのものが塩ノ谷 早耶香となって生きてくれたら、その夢は叶うんじゃないのかなと思ったんです。このアルバムの中にある色んな感情、喜怒哀楽は私の人生に重なっているものだから、手に取ってくださった方に寄り添いながら、その人の人生に繋がっていけるんじゃないかなって」

──その自分自身ともいうべきアルバムに、『Luna』というタイトルを付けたのは?

「今回改めて自分の曲を聴き直した時、そこには色んな喜怒哀楽があったんです。それは自分自身と向き合うことでもあったのですが、私はそこに光と影を感じたんですね。楽しいこともあれば悲しいこともあるし、人に見せている姿もあれば、あえて見せていない姿もある。光だけで生きている人間も、影だけで生きている人間もいなくて、光と影があるからこそ人間そのものだなと感じたんです。そういう人間の本質が素直に表れるアルバムになったらいいなと思い、タイトルになる言葉を探していたところ、お月様が思い浮かんで」

──まさに、光と影を持つ存在ですね。



「月は夜になると優しい光で私達のことを照らしてくれているけど、その裏側には、誰にも見られることのない影の部分がある。私が考えていた人間の本質とも結びつくなと思ったんですが、“Moon”だとちょっと優しすぎるイメージだったので、“お月様”と“狂気”という意味を併せ持つ“Luna”がピッタリだなと思って付けました」

──アルバム・タイトルと同じ『Luna』という曲もあり、塩ノ谷さんご自身が作詞されていますね。ハッとする世界観、すごく惹き付けられました。



「アルバムって1つの夢であり集大成だと思っていたんですけど、いざ作ってみると、そこからが始まりでもあるなと思ったんです。アルバムを作れて良かったねで終わりたくないと思ったし、こういう人生を歩んできた塩ノ谷 早耶香は今後どうなっていくの? っていうものを感じてもらえる作品にしたかった。それで、タイトル曲でもあるこの『Luna』は、今までにないサウンドと歌詞で、スパイスとなる1曲にしようと思ったんです。これまで自分が見せていなかった影の部分を自分の言葉で見せたいなって」


※続きは月刊Songs2015年1月号をご覧ください。

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