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今年4月にデビューから丸5年を迎えたナオト・インティライミが、初のベスト・アルバム『THE BEST!』をリリースした。デビュー曲『カーニバる?』(2010年4月)から最新シングル『いつかきっと』(2015年4月)まで、全15枚のシングルを網羅した本作。「ようやく立ち止まって振り返ることができた」というこの5年について、また、10代の時から変わらない音楽への向き合い方などをじっくり語ってくれた。
Photo:竹中圭樹(D-CORD) Text:山田邦子

──ベスト・アルバム『THE BEST!』、まずこのジャケットがすごいインパクトですね。



「スゴいでしょう!? このカラフルな楽器、実際にペイントされているものなんですよ。僕のアルバム『Nice catch the moment!』(2013年5月)のジャケットも手掛けてくれたドラゴンさん(※DRAGON76)によるものです。そしてバックは東京の街並。左下の日本武道館、右側には東京タワーもあって、数日間かけ徹夜して作ってくださったものなんですよ」

──アートワークも含め、色んな方の思いが詰まったベストという感じですね。

「本当にそう。この作品を出すにあたって、ここまでの5年間をようやく立ち止まって振り返ったんですよ。この5年、フルテン(ション)でいってましたからね(笑)。(アクセル、)もう踏めないって言うくらい踏んでたから(笑)」

──確かに(笑)。



「でも、いわゆる人生のゴールデン・モーメントじゃないかなと思った。世の中に飛び出していけたわけだからね」

──なるほど。改めてお聞きしたいんですけど、ナオトさんはもともとこのメジャーのフィールドで活動したいと考えていたんですか?

「考えてましたね、最初から。とは言え、インディーズの時と変わらないんですよ。こんなに自由に伸び伸びとやらせてもらえるのは、珍しいことなんじゃないかと思うくらいですから(笑)。自分の表現というものを、本当に信じてもらえてる。でも、僕の考えていることややりたいことは、インディーズのシーンでは収まりきれないというか、ライブとか音作りに関してもそうだけど、一流の人が集まってくることで、自分の思い描いているアイデアがより形にできると思ったんです」

──実際、デビューから8か月で日本武道館でのライブが実現しましたしね。

「まぁ、そういうのも含めてですね。…でも、そんなデビュー8か月で、まだ大して売れてもいないのに、月曜日の武道館をやろうなんて思いますかね(笑)」

──(一同爆笑)。

「どんだけ無謀なんだよっていう(笑)。だけど、武道館はサンクチュアリですからね。日本人の歌手としてあの舞台に立つというのは、1つの夢でした」

──やってみてどうでした?



「でも今思えば、あれって1日だけのスペシャルコンサートでしょう? どれだけのエネルギーを注ぎ込んだかっていう話ですよね。今だったら、去年もツアーで9箇所15公演のアリーナをやらせてもらいましたけど、あれって、1回作り込んだものを15回できるわけじゃないですか。でもあの武道館のライブは、スタッフも僕自身も、あの1回のためだけにものすごい情熱を注いでた。というか、むしろ僕は完全にキャパオーバーしてましたからね。初めてのホールクラス、しかも初の武道館で、あれもやりたいこれもやりたいって状態でしたから。今だったらあそこまでの詰め込み方はしないし、できないなって思いますよね」

※続きは月刊Songs7月号をご覧ください。

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