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11月5日に行なわれるさいたまスーパーアリーナ公演で解散することが決定したフレンチ・キス。その5年間の活動の集大成となるアルバム『French Kiss』が10月14日にリリースされた。それは柏木盤、高城盤、倉持盤と分け、フレンチ・キスの全楽曲の中から、メンバーそれぞれが選曲し曲順を決めた作品に。ユニットの歴史と共に、1人1人の個性も味わえるアルバムになっている。
Photo:秋倉康介 Text:髙橋栄理子

──今回のアルバムは、まさに5年間の活動の集大成。最初で最後のアルバムではありますけど、皆さんにとっても大切な作品になったんじゃないですか?



倉持明日香(以下、倉持)「そうですね。フレンチ・キスとしてアルバムを出すっていうのは1つの目標だったので、それが叶ったのはすごく嬉しいです。しかも今回は1人1人が選んだ曲を集めて1枚ずつ作ったんですけれど、3人それぞれの個性が出たアルバムになっていて、そういう作品が作れたことも、とても嬉しいですね」

柏木由紀(以下、柏木)「自分達の活動の記念をアルバムとして形に残せるっていうのは、ステキなことだなって思います。それに、フレンチ・キスは5年前からやっているんですけれど、その頃は知らなかったっていう人もいると思うんですよ。でも、今回のアルバムには5年間がギュッと詰まっているから、この1枚でフレンチ・キスの歴史を網羅できるんじゃないかと思いますね」

高城亜樹(以下、高城)「フレンチ・キスはイメージカラーが白で始まったんですよ。途中には、ちょっと強めな曲も歌ったりしたので、それに合わせて色も使いましたけれど、最後はやっぱり原点に帰って白で終わることになりました。そういう意味でも、フレンチ・キスらしいアルバムができ上がったんじゃないかなって思います」

──1人1人どういう想いで曲をセレクトしたんですか?

倉持「私は“四季”で曲を並べました。春があって梅雨があって夏があって秋がある、という流れです。最後のほうに入っている『キャンドルの芯』と『心の鍵』はちょっと重めの曲なんですけれど、そのあとに『If』を入れることによって、ラストに入っている新曲の『サヨナラをあと何回…』に繋がるようにしたんです。入れたい曲はすぐに決まったんですけど、曲順が難しくて。皆さん、こんなに考えて曲順を決めているんだなって初めて実感しましたね。これからは他のアーティストさんのアルバムも、シャッフルせずに聴こうって思いました(笑)」

柏木「私は他の2人のプレイリストが先に完成していたので、極力かぶらないように曲を選びました。どうしても好きで入れたい曲は、かぶっちゃってますけど(笑)。流れに関しては、私はライブのセットリストをイメージしたので、曲のアウトロから次の曲のイントロに全部が繋がるようになっているんです。だから私もシャッフルせずに聴いてほしいですね(笑)」

──柏木さんも曲順は悩みましたか?

柏木「いえ、私は3分くらいでパパッと(笑)。デビュー曲で始まって新曲で終えるっていうのを決めたら、あとはわりとすぐに流れができたので。我ながら自信作になりました」

高城「私は『世界の涙』を1曲目に持ってきたんですけど、それはメンバー3人の声がすごく生きている曲だからなんです。フレンチ・キスは1人1人声に特徴があるんですけれど、それが一番キレイに聴こえる曲だから、この曲で始まりたかったんですよ。そのあと、残りの曲はどうしよう? って考えた時、1曲目から12曲目まで連続して聴くのは難しい気もしたんですね。それでライブのMCタイムみたいな感じで、途中で1回切ろうって考えたんです。それが5曲目の『最初のメール』と6曲目の『If』の間。もちろん最初から最後まで一気に聴いても繋がりはあるんですけれど、時間がないなっていう時は、分けて聴いてもらえるといいかなって思います」

──3枚とも共通して最後に収録されているのが、新曲『サヨナラをあと何回…』。切ないけど、柔らかい雰囲気のステキな曲ですね。

高城「最後のアルバムに入る曲なので、失恋の曲だったのにはちょっと驚いたんですけど、今の私達に当てはまる部分もあって。失恋をして、最初は落ち込んだり思い出に浸ったりもしているんですけれど、最後は前向きに歩き出すっていう曲なんですね。そういう歌詞が、解散はするけれど、その後それぞれの夢に向かって歩き出すんだっていう私達の心にも合っているなって思って、すごく気持ちが込めやすかったです」

※続きは月刊Songs11月号をご覧ください。

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