──『Holiday』は、聴いていてワクワクするようなアゲアゲなナンバー。今までのHappinessの楽曲とは違うタイプだと思うんですけど、最初に聴いた時の印象はどうでしたか？



藤井夏恋（以下、藤井）「えっ、ラップ!?　って思いました。ラップに興味はあったんですけど、今までやったことがなかったので、どうなるのかな？　って心配で。だから、璃と一緒にパソコンでラップをやっている人の色んな映像を調べたんです。そしたらラップって、自分の思った通り自由に表現できる方法なんだなって気づきました。そう思ったら最初は難しいと思っていたレコーディングもどんどん楽しくなっていって、最終的にはラップ感が出せるようになったんじゃないかなって思います」

──すごくカッコいいと思いますよ。

藤井「ありがとうございます。私達もでき上がったものを聴いた時、あ、これイケるかもって思いました。FlowerもDreamさんもやっていないことなので、Happinessの新たなスタイルになるんじゃないかなっていう発見がありましたね」

川本 璃（以下、川本）「ラップの歌い回しとかに関しては、夏恋ちゃんと一緒に映像を見て研究して、こういうふうに歌うとカッコいいんじゃない？　って案を出し合ってからレコーディングに臨んだんですよ。でも、初挑戦だったし、ラップって、音っていう音がないんですね。だから最初は“丁寧すぎる”って言われて、すごく苦戦しちゃいました」



──もっとラフに！　って？

川本「そうなんです。“何も考えずに雑に”みたいな。いつもは“ちゃんとピッチを合わせて”って言われてきたのに、そんなふうにレコーディングで言われたのは初めてでした（笑）。だから、最初は戸惑ったし、大丈夫かな？　ってちょっと不安にもなったんです。でも、この曲をプロデュースしてくださったT.Kuraさんが、“これはこれでカッコいいんだよ”って言ってくださったので、EXILEさんや安室奈美恵さんとも一緒に仕事をされているT.Kuraさんがそう言うなら間違いない。そう思って一生懸命やったら、最終的にはステキな作品ができたかなって思っています」



楓「この前のシングル『Seek A Light』（2014年11月）から『Holiday』までの間、Happinessのメンバーで、次はこういうことをやりたい、とか、Happinessはこういう方向性がいいんじゃないって、すごく色々話し合ったんですよ。その時、みんながやりたいと思っていたことに、ガッツリ『Holiday』が当てはまって。自分達が一番輝きながら、Happinessの良さを伝えられるのが『Holiday』だと思うんです。実際に夏恋と璃の声もこの曲にピッタリだし、何回も聴きたくなるような楽曲に仕上がっていると思うので、自信を持って新たなHappinessをお見せできると思います」

──やりたかった方向性っていうのは、ヒップホップなものっていうことですか？

楓「ヒップホップなテイストというか、ちょっとブラックな感じの音楽ですね。今の日本のガールズグループでは、あまりやっていないようなものをHappinessはやりたいよねっていう話を、みんなでしていたんですよ。私達はデビュー当時からダンスを武器にしていたので、それが映えるような楽曲をやりたかったんです。それには『Holiday』はピッタリだと思います」

──特にガールズグループの場合、ガーリーでキュートな楽曲が多いですもんね。

楓「そうなんです。それでポップだったり、キャッチーだったりっていう方向に行ってると思うんですけど、それはもうE-girlsがやっているので、Happinessはあえてそことは違う色で攻めていって、今後はこのスタイルをどんどん貫いていきたいと思っています」

須田アンナ「私達としては、『Holiday』は2度目のデビューみたいな気持ちなんです。楽曲自体もそうだし、自分達のビジュアルも1年前とは変わっているので。ミュージックビデオも、みんなで話し合って、試行錯誤しながらやりました。だから、パフォーマンスの面でも、新たなHappiness、これからのHappinessが見えるようなものになっていると思います」

※続きは月刊Songs１１月号をご覧ください。