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板野友美が4月20日に8thシングル『HIDE & SEEK』をリリースする。この楽曲は彼女の初主演映画『のぞきめ』の主題歌として書き下ろされたもの。ミステリアスかつセクシーな雰囲気で、板野友美のアダルトな魅力が味わえる仕上がりになっている。
Photo:小澤正朗 Text:髙橋栄理子

──『HIDE & SEEK』は板野さんの初主演映画『のぞきめ』の主題歌。ホラー映画なだけに、楽曲もミステリアスな感じですよね。



「『のぞきめ』の撮影は去年の3月にあったんですけど、『HIDE & SEEK』のほうは、それから半年後くらいに作りました。主題歌だったので『のぞきめ』っぽさも入れたいと思って、オバケ目線にも受け取れるような歌詞になっているんです(笑)。でも曲自体は、ちょっとロック調のR&Bなので、結構カッコいいんじゃないかと思いますね」

──メロディーもキレイですしね。

「そうなんです。始まり方はちょっとホラーっぽいのかなって思うんですけど、サビはロックな感じで強めになっているので、そこまでホラーな曲ではないんですよ(笑)」

──板野さん自身も曲作りに関して意見は言ったんですか?



「映画の『のぞきめ』がホラーな作品だから、それに合ったものにしたいとか、歌詞も映画にちなんだものにしたいっていうことは言いましたね。でも、1回で歌詞も含めて完成形に近いものが上がってきたので、最初からピッタリだなって思いました」

──映画を知らずに聴いたら、女性が誘惑しているようにも捉えられますよね。

「そうですね。映画のエンドロールで流れるのを聴くとちょっとゾッとすると思うんですけど(笑)、それ以外の時は全然違った印象になると思います。例えばサビの途中に出てくる“hey boy”も恋愛の曲っぽいし。だから、衣装も含めてこの曲だけを楽しんでもらえたら、ちょっと大人な恋愛の曲に感じられると思うので、2倍楽しめるんじゃないかなって思いますね(笑)」

──だから、歌に関してもミステリアスな中に、ちょっと大人の女性のセクシーさも感じる仕上がりになってますよね。

「Aメロ、Bメロは、それこそホラーを意識して、ささやくような感じで静かに歌ってみました。でも、私が映画で演じている主人公の三嶋彩乃は、最後に彼氏を守ったりして“のぞきめ”っていうオバケに立ち向かっていくんですね。だから、すごくカッコいいし、強いんですよ。その強さがこのサビのロックな感じにとても似ているので、サビは強めにして、どこかに彩乃がいたらいいなと思いながら歌いました」

──なるほど。歌にも彩乃な部分を入れたんですね。どうですか? こうやって主演作の主題歌を歌うのって。



「最初は『のぞきめ』と『HIDE & SEEK』が合うのかな? って思ったんですよ。ホラー映画の主題歌って、本当にホラーチックな楽曲が多いので。それに三嶋彩乃は私のイメージとは違う役なので、そこに自分の曲が流れるのも、何となく不思議な気がしてたんです。でも、試写会で自分の映画を見てこの曲が流れてくるのを聴いた時は、すごくいい感じ! って思って嬉しかったし、ちょっと誇らしかったですね」

──すごいことですよね。自分の主演作の主題歌を歌えるのはアーティストであり、女優でもないとできないことなので。板野さんとしても、今回映画にチャレンジしたことは、いい経験になりましたか?

「そうですね。それに実はこの作品を撮っている時、ちょうど『Gimme Gimme Luv』(2015年7月)の制作もしてたんですよ。『のぞきめ』が結構重くて、ロケ先も病院とか団地とかばっかりだったので暗い気持ちになっていたんです(笑)。でも、同時に『Gimme Gimme Luv』も作っていたので、それがいい息抜きになって。音楽もあるから映画も全力で頑張ろうって思えましたね。しかも、『のぞきめ』ではどなったり、怒ったりもしているんですけど、普段の生活の中でそこまで感情を表すことってないじゃないですか(笑)。だけど、それを経験したことが、今後パフォーマンスの表現力に繋がっていく気がしたし、ひとつ殻を破れたんじゃないかなとも思うので、間違いなくいい方向に作用していると思います」

※続きは月刊Songs2016年5月号をご覧ください。

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