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2011年6月22日にソロ・デビュー・シングル『Flower』をリリースした前田敦子。その日から丸5年を迎える今年の6月22日に初のアルバム『Selfish』が発売されることになった。これまでに発表されたシングル曲やカップリング曲に加え、新曲も全部で4曲収録。前田敦子の5年間の軌跡が詰まった1枚になっている。
Photo:竹中圭樹(D-CORD) Text:髙橋栄理子

──ソロ・デビュー5周年にして、ついに1stアルバムをリリースすることになりました。このアルバムのために書き下ろされた新曲も4曲収録されていますが、それぞれタイプの違う曲になっていますね。



「そうなんですよ。全然違う曲調を秋元(康)さんが用意してくださって。だから、レコーディングは楽しかったです。どう歌っていこうかなって考えながらやらせてもらいました」

──その中でアルバムのタイトルにもなっている『Selfish』は、前田さんが主演しているドラマ『毒島ゆり子のせきらら日記』の主題歌。まさに“毒島ゆり子”をイメージさせるような楽曲で、自由奔放な感じではあるんですけど、潔くてカッコいい女性像が描かれているなって思いました。

「この曲は秋元さんが台本を読んで書き下ろしてくださったんですけれど、毒島ゆり子をそのまま歌詞にしてくださった感じですね。でも、私自身はゆり子とか女性に限らず、人間の欲望のかたまりのような曲に感じたんですよ。だから、演じたり、ヘンに歌い込んだりするというより、心の気持ちを叫んでいる感じなのかなと思って歌いました」

──自分のドラマの主題歌を自分で歌うって、女優もアーティストもやっている方ならではですよね。



「そうですね。私に主題歌もって言っていただけたことは、私自身とても嬉しかったです。それに『Selfish』に決まる前には、秋元さんがいろんなパターンの曲を用意してくださったんですよ。その中からドラマのプロデューサー達がこの曲を選んでくれて。そうやってドラマチームと一緒に曲を作るのは初めてだったので、私にとって、すごく大事な曲になりました」

──その『Selfish』は、もうドラマでオンエアされていますが、それ以外の新曲3曲は、このアルバムのための書き下ろし。その中でも『やさしいサヨナラ』(Type Cのみ収録)はとてもステキなバラードで、聴いていてグッときました。大人な別れの曲だなって思って。

「落ち着いてますもんね。ツラい恋をしたんだなっていう感じはしますけれど(笑)。私は聴くのも歌うのもバラードが好きなので、歌っていても楽しかったです」

──聴いていて、すごくリアルにこの主人公の胸の痛みが伝わってきたんですね。だから、こういうのを自然に表現できる年齢になったんだなって思いました。

「もう25歳になっちゃいますからね(笑)。こういう歌を違和感なく歌えるようになってきたのかなとは思います。グループ時代は、大人っぽくしなきゃみたいな気持ちもありましたけれど、今はそれがなくなって、普通の向き合い方ができるようになってきて。そういう意味では、大人になるって楽しいなって思います」

──表現の幅も広がりますからね。この『やさしいサヨナラ』の主人公は、自分から別れを覚悟していっている感じがとても切ないですが、そういう気持ちって前田さんも理解できますか?



「私は好きになってはいけない人を好きになってしまった経験はないんですよ。この人を好きになったら悲しさだけが残るわ…みたいな(笑)。だから、今回は“恋愛”として捉えて歌いつつ、いつかそういう経験をする日も来るのかな? と思っていました。誰かを好きになるのは自由だと思うんですよ。そこから先に、どう進むかで、いけない恋になってしまうのかもしれないですけれど。ただ、やっぱり結婚している人ってステキだな〜と思ったこともまだないので(笑)、そういう気持ちを一度は感じてみたいなって思ったりはしましたね」

──じゃあ、まずは楽曲で経験した感じですね(笑)。でも、きっと共感する女性も多いと思いますよ。

「ステキな歌詞だなって私も思ったので、そうだったら嬉しいです」

※続きは月刊Songs2016年7月号をご覧ください。

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