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FUNKY MONKEY BABYSが解散してから約3年。ファンモンきってのメロディーメーカーとして数々の楽曲を生み出してきたモン吉が、1stソロ・アルバム『モン吉1』をリリースする。地元の仲間や親交の深いクリエイターなど、たくさんの“人”との関わりを強く感じさせる本作。言葉やメロディー、リズムの端々からも彼の人柄が伝わってくるようなアルバムだ。
Photo:秋倉康介 Text:山田邦子

──1stソロ・アルバムが完成しましたね! タイトルはズバリ、『モン吉1』。



「はい。分かりやすいし、何かこう、ヘンに別の言葉を持ってくるのも違うなと思ったし、“FUNKY MONKEY BABYS”という名前は知られてても“モン吉”単体だとそんなに知られてないんじゃないかなと思ったので、知ってもらうという意味でもちょうどいいのかなと思って」


──FUNKY MONKEY BABYS(以下、ファンモン)解散から約3年。その間は色んな国を旅されたりもしてたんですよね。

「はい、目的もなく。ずっと行きたいなとは思ってたんですよ。北米以外は大体行きましたね。南米も、ヨーロッパも、アジアも、アフリカも。バックパッカー的なノリでも行きましたし、奥さんとサッカー観戦しに行ったりもしてました。かなりゆっくり充電できましたね」

──次はソロでやっていくことも念頭に置いての充電だったんですか?

「いや、全然。2年ぐらい休んで、それからどうしようかなっていうザックリした感じでしたから。ソロで活動することは今年の1月に発表したんですけど、アルバム自体は1年ぐらい前から作ってました」

──じゃあ比較的ゆっくり時間をかけて。

「そうですね。最初は自分で全部詞を書けるのかな? とか思ったりもしてましたけど、作っていくうちに“あ、作れるな”と。そこからは結構スラスラできた気がします。バンドとかじゃなくこういうソロのスタイルにしたのも、色んな縛りがないほうがいいなと思って。自由に楽しく、自分の音楽ができたらなっていう気持ちだけでしたね」

──実際、曲を作っていく過程はどうでした?

「ファンモンの時と変わらないというか。アルバムのコンセプトも決めてないし、1曲1曲に全力を尽くして、自分の中のラインを越えたら次の曲へ。同じような感じで曲がかぶったりしないようにバランスを取りながら作っていく、その積み重ねでした」

──ゆっくり作っていくことのメリットはどういうところだと思われました?


「チョイスができますね。今回は13曲収録してますけど、倍以上は作りましたから」

──楽しんで作ってたんじゃないですか?

「そうですね。実験的に、ホント色々やってましたから。EDMものも、3~4曲はお蔵入りになりました。あのジャンルも、カッコいいとカッコ悪いが紙一重ですからね。そういう制作とかジャッジを1年かけてゆっくりやってたんですけど、後半は結構欲が出てきて、もっとやりたい、もっと作ってみたいって状態でした」

──最初に発表されたのは、配信シングルの『桜ユラユラ』でしたね。



「はい。タイミング的に春だったので、この曲を最初に発表しました。桜の季節の、あのふわっとした感じっていうのかな。卒業して入学して…って過ぎていく時の中の、淡さみたいなもの。卒業する前は“またすぐ会えるっしょ”とか“いつでも遊べるし”みたいに思ってるけど、いざ新しい日々が始まるとなかなかそうはいかなくなったりして過ぎていく。出会いと別れの中の、あのハッキリしないふわっとしたものが描けたらなと思ったんです。これまでも桜の歌はたくさん作ってきましたけど、今までみたいにサビでがっつりメロが進行するのではなく、この曲では、ループさせることで桜の花びらが散る感じを表現しました。オケもJ-POPというよりチル(アウト)っぽくして淡さを出しています」

※続きは月刊Songs2016年8月号をご覧ください。

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