──まずは、アーティスト・JYとしてソロ・デビューした時の心境から教えてもらえますか？



「名前を変え、ソロ・アーティストとしての活動をスタートさせたことは、私にとって想像以上に新鮮な経験となりました。ファンの皆さんの前にJYとしてステージに立った、あの時の気持ちは何と説明したらいいか…。懐かしさもあれば、初めて歌うような感覚もあって、とても複雑な心境になったことを覚えています。でも、私の歌を聴いてくださった皆さんが、“また歌を聴けて良かった”“ずっと待っていました”という声をたくさんかけてくださって。歌うことの喜びをハッキリと取り戻したのは、その瞬間ですね。“JYとして頑張っていこう！”と、強く思うことができました」

──2ndシングル『好きな人がいること』は、月9の主題歌になっていますね。オンエアはご覧になりましたか？

「もちろん！　とっても面白いですよね。第1話がオンエアされた時は、“私の曲、こんなに長く流してもらえるの!?”と感動しました（笑）」

──ドラマ用に書き下ろした曲だったのですか？

「いえ、最初はそうではなかったんです。正確に言うと、私だけが月9主題歌であることを知らされていなかった、というわけです」

──というと…？

「最初にデモを聴いて、とてもいい曲だと思ったので、“これはシングルにするべきでしょう！”と思いました。それで私も作詞に参加したいと話して、スタッフと一緒に制作を進めていったんです。そしたら、実はこの曲は月9の主題歌になるんだよ…と！」

──スタッフの皆さんにサプライズを仕掛けられたわけですね。

「そうなんです（笑）。本当にビックリしましたが、とても嬉しかったです」

──作詞では、どんなイメージを大切に？

「ラブソングではありますが、私はJYから送る応援ソングのつもりで書きました。恋愛はもちろん、友情、家族、どんな相手でも、どんな環境でも、きっと共感してもらえるフレーズがあると思います。“もし 5分前に戻れるなら 何をしますか？”というテーマは、共作の山本（加津彦）さんが考えてくださったもので。そこから、恋をしてる女の子だったら、どうするかな。もし自分だったら何を考えるかな…など、イメージを膨らませていきました。レコーディング当日も、ブースの中で山本さんと一緒に歌詞を考えて、ディスカッションを繰り返していました」

──ギリギリまでこだわったんですね。お気に入りのフレーズはありますか？



「どの言葉にも思い入れがありますが、特に好きなのは“何度も何度もやり直せばいいよね”ですね。まさに私のようだな、と（笑）。でも、この言葉って気持ちが前向きでないと出てこないと思うんです。だから、自分も常にそう考えられるチャレンジャーでありたい、という願いを込めて歌っています」

──とても明るいメロディーですが、歌詞だけ読んだら、ものすごく切なくなってしまって…。

「そうなんですよ！　実はとっても切ない歌詞でもあるんです。結局、恋が実ったのかどうかも分からないし…。“苦くて 甘くて 切ないよ”っていうフレーズ、まさにその通りだな〜って」

※続きは月刊Songs２０１６年９月号をご覧ください。