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4月26日にリリースされるFlowerのニュー・シングル『MOON JELLYFISH』は、疾走感溢れる爽やかなサウンドに切ない歌詞がのった楽曲。初夏に向かう雰囲気とFlowerらしさが絶妙にマッチした、味わいのある作品に仕上がっている。自分たち自身で振り付けをしたというパフォーマンスも見応え充分。前作『モノクロ/カラフル』でシングルチャート2位を獲得した彼女たちの勢いが、ますます加速していることを感じる楽曲が完成した。
Photo:秋倉康介 Text:髙橋栄理子

──『MOON JELLYFISH』はキラキラとした疾走感あるサウンドの中で、スリリングな恋愛を表現した楽曲。しかも、そこに切なさも含まれているので、新しさと共にFlowerらしさも感じる仕上がりになっていますね。



鷲尾伶菜「最初に聴いた時は、まだ歌詞がついていない状態だったので、すごくキラキラして爽やかな印象だったんです。でも、今回のテーマが“クラゲ”だということは聞いていて、クラゲはとても幻想的なので、どういうマッチングになるんだろうって楽しみにしていたんです。そのあと、小竹正人さんの歌詞が上がってきたのですが、クラゲを恋に例えていたりと、色んな角度から捉えていたので、本当に想像力が豊かだなって思いましたし、表現のひとつひとつも含めて、すごくオシャレな楽曲に仕上がっているなって思いました。それに今言ってくださったように、フレーズによっては切ない部分もあるので、自分たちらしさのあるアップテンポな楽曲になった気がします」



藤井萩花「私もデモを聴いた段階では、アップテンポで明るい感じの楽曲だなって思っていたのですが、歌詞がついてレコーディングを終えたものを聴かせてもらったら、最初と全然印象が変わったんです。だから、言葉や世界観の作り方次第で、こちらが受け取るものも違うんだなって思いました。美しい言葉が並んでいますし、明るいだけじゃない切なさもあるので、それをFlowerの軸をぶらさずにどう表現しようかって考えたんですけど、たぶんパフォーマンスに関しては悩むだろうなっていう予感がしていたんです。そしたら実際悩んでしまって(笑)。メロディーが今までと比べて明るい感じだったので、すごく難しいなと思いながら振り付けを考えました」



重留真波「一見キラキラ見えて、実は心に刺さる痛いものがある。そういう歌詞をうまくパフォーマンスでも表現したいと思いました。今回は自分たちで振り付けしたんですけど、1番のAメロ、1番のBメロ、サビ、2番のAメロ、2番のBメロと、それぞれ違うメンバーが中心になって振り付けたんです。だから、この曲に対する表現の仕方も様々で、そこが面白いと思います。それに今回はクラゲがテーマなので、全体的に泳いでいるような感じのパフォーマンスにもなっているんです。別に、この方向性でいこうってメンバー同士で相談したわけではないのですが、最後に全体の構成をしていく上でそういう印象を受けたので、曲のイメージをみんな同じように感じているのかなって思いました。前作の『モノクロ』も新しい感じだったんですけど、今回も新たな角度から女性の苦しさを表現できた気がします」



佐藤晴美「今回の曲は、歌詞の中に“Yu.la.la.la.”というクラゲが泳いでいる様子を言葉にして表現しているところが多いので、さっきおっしゃっていたような疾走感の中でクラゲがユラユラ漂っている。そんな印象が歌詞とメロディーから伝わってきたんです。それだけにパフォーマンスでも、クラゲのように海の中でユラユラしている様子を表現したいなって思いました」



坂東 希「伶菜さんも言っていたんですけど、この曲はHIROさんとお話しさせていただく中で出てきた“いつかクラゲをイメージした曲を作ったら面白いね”っていう会話が元になっているんです。その時は、クラゲ!? って、ちょっと驚いたんですけど(笑)、そういう何気ない会話が楽曲として形になっていくのが、今回はすごく面白かったです。しかも、それをちゃんとFlowerらしく描けたと思うので、そこも嬉しいですね」



中島美央「Flowerは、今までもすごく季節を大切にしてきていたんです。今回もサビの最後に“私たちはこれから夏に向かうの”っていうフレーズが入っているのですが、これは初夏を匂わせているワードだと思うんですね。夏っていう季節の中でも、すごく細かい部分を掘り下げているのが、とてもステキだなって思いました。以前リリースした『Blue Sky Blue』も初夏を思わせる楽曲ではあったのですが、今回は初夏とクラゲのイメージを重ねて表現することで、また新しいテイストになった。だから、これからのライブでも、新しいFlowerを表現するための要素が、ひとつ増えた気がします」


※続きは月刊Songs2017年5月号をご覧ください。

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