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メジャー1stフル・アルバム『プルーストと花束』を引っ提げた全国ツアーを成功させたSHE'Sから、4thミニ・アルバム『Awakening』が届けられた。「SHE'Sの新しい表情を見せたかった」(井上竜馬/Vo.&Key.)という本作は、“目覚め”を意味するタイトル通り、このバンドの新たな表現が体感できる作品に仕上がっている。この夏は「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2017」「NUMBER SHOT 2017」、「WILD BUNCH FEST. 2017」などのフェスに出演。さらに秋には、ストリングスを従えた初のホールツアー「SHE'S Hall Tour 2017 with Strings 〜after awakening〜」も決定するなど、ライブの幅も大きく広がりつつある。このインタビューからも、新しいフェーズに突入しようとしているSHE'Sの現状を感じてもらえるはずだ。
Photo:ササハラ リョウタ Text:森 朋之

──まずは3月から4月にかけて行なわれた全国ツアー「SHE'S One man Tour 2017 “プルーストの欠片”」のことから聞かせてください。全公演ソールドアウトのツアーでしたが、手応えはどうでした?



井上竜馬(以下、井上)「すごく良かったですね。ツアーが進むにつれてライブの感覚もしっかり掴めてきたし、それが次のモードに繋がって。ツアーが終わった時、“新しい作品を作りたい”という気持ちになってたんですよ」



広瀬臣吾(以下、広瀬)「全部で10本のツアーだったんですけど、1本目と10本目ではまるで違う感じになっていたと思います。ライブが終わるたびに良くなかったところを話し合って、反省して、次に繋げて。すごく成長できたと思うし、チーム全体でやれたのも良かったなと」

──ファイナルの赤坂BLITZ公演を観させていただきましたが、アルバム『プルーストと花束』の新曲と既存の曲が自然に共存していたのも印象的でした。



木村雅人(以下、木村)「演奏のクオリティーもそうですけど、曲同士のバランスだったり、間(ま)の使い方、繋ぎ方でもいい流れを作れたと思います。すごく成長できた10本でしたね」



服部栞汰(以下、服部)「ツアーが終わったあとも、スタッフと演出について話し合ったり、新たな課題も出てきて。それも良かったと思うんですよね」

井上「映像を使ったりだとか、演出面でも新しいことをどんどんやっていきたいので。メンバー4人ともドームでライブをやるような洋楽のバンドが好きですからね」

──スケールの大きいステージを目指したい、と。そして6月21日にミニ・アルバム『Awakening』がリリースされます。アルバム『プルーストと花束』のインタビューでは、井上さんが「自分の過去の出来事と向き合いながら曲を書いていた」と言ってましたが、今回はどういうテーマがあったんですか?

井上「コンセプチュアルなテーマはあえて決めてなかったんですよ。色々なバリエーションの曲を書くということだけを意識して、あとはもうシンプルに制作していって。夏にリリースする作品だから、全体的に夏に似合うような感じがいいなとは思ってましたけどね」

広瀬「うん」



井上「タイトルは最初のほうに決めたんですよ。『プルーストと花束』とツアーを経て、ここからSHE'Sの新しい面を見せたいと思っていたから、“目覚め(Awakening)”という意味の言葉にして。自分の中では、インディーズから『プルーストと花束』までがひとつの大きなまとまりで、ここからまた新しいタームに入ってく感じもあるんですよね。だからこそ、しっかり区切りを付けたかったというか。『Beautiful Day』でガッツリとシンセを取り入れたり、『aru hikari』はバラードなんだけど、歌っている内容はすごく明るかったり、色んなトライができたミニ・アルバムだと思います」


※続きは月刊Songs2017年7月号をご覧ください。

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