http://www.nananaoto.com/
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20代の頃、約500日をかけて世界一周の旅をした経験を持つナオト・インティライミ。その後、本格的に音楽活動を行ないながらも旅への欲求が止まることはなく、2013年には、アフリカ、南米、カリブ海の旅に密着したドキュメント映画『ナオト・インティライミ冒険記 旅歌ダイアリー』が公開された。そして今回、アフリカ大陸14カ国、ルーマニア、スウェーデン、ドイツ他、約半年間に渡る旅を追った『ナオト・インティライミ冒険記 旅歌ダイアリー2』の公開が決定。11月23日から全国ロードショーされる前編の内容を中心に、旅にまつわる話をうかがった。
Photo:竹中圭樹(D-CORD) Text:山田邦子

──今回は、約半年かけて旅へ行かれたそうですね。



「はい。大事な、仕切り直しの時間でした。2016年は、ミュージカル31公演、ホールツアー37公演、夏のイベントを15本やった上にアリーナツアー、そしてシングル4枚とアルバム1枚出したんですよ。完全にイっちゃってましたね(笑)。ひとつも妥協できないからこそ、余裕がなかったんです。ありがたいことなんですけどね。それで夏くらいに周りのスタッフに言ったんですよ。一旦止めます! って。リリースとかツアーとかテレビとかね」

──行き先はどうやって決めたんですか?

「行き先はね、アフリカにずっと行きたかったんです。アフリカの、音楽が面白いところに。本当はもっとたくさん行きたかったんだけど、その中から選びました」

──前回の旅が約5年ぐらい前ですよね。

「そうだね。でもこんなに長く旅したのは13年振りですよ」



──旅立つ時は何を考えていました?

「何が起こるんだろうっていうワクワクかな。私の旅は何にも決まってないからさ、本当に」

──根本的なところですけど、今回も旅にカメラが入るという前提の話だったんですか?

「最初は1人で行くつもりでした。だけど、いずれにしろ同じ旅をしていたとは思うんですよね。カメラがあってもなくても。ただ、今回もこういうありがたい話をいただけたので、だったらこちらから指定したカメラマンで、最少人数でってことで行ったんです。まぁ、基本的に“カメラがあるからする”ことは何もなくて。ただただ行きたい国に行って旅をする。それをたまたまカメラが押さえるっていう、本当の意味でのドキュメンタリーですよね。今回も」

──ただ、今回はこれまでとは大きく違うところがありました。

「何? どこどこ(笑)?」

──ドローンが導入されていました(笑)!

「本当だね(笑)! 本当だわ、すごいね。文明の利器だね(笑)」

──空撮にしても、ナオトさんの自撮りにしても、前作にはなかった旅の臨場感みたいなものをすごく味わえました。

「3年ってすごいね。そういう技術革新の面でもね。確かにそれはあるかもなぁ」

──作品を拝見して、今回の旅は、『旅歌ダイアリー』というタイトルの意味を強く感じました。カーボヴェルデという街で聴いた『SODADE』(※カーボヴェルデを代表する音楽ジャンル、モルナの第一人者、セザリア・エヴォラの代表曲)が、アフリカでの旅をより豊かにする軸になりましたよね。

「はい。教えてもらった時にすごくいい曲だと思ったから、すぐに覚えて歌いたいって思ったんです。あの曲を知らなかったら、あの街でそのあとに起こったことは何もなかったわけだからね。本当にそうなんだよ。普通だったらさ、この曲覚えましょう、覚えました、ライブに出られるように交渉してありますから、みたいな感じじゃないですか(笑)」


※続きは月刊Songs2017年12月号をご覧ください。

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