“Sho-Comi”（小学館）で2010年から2012年まで連載され、累計発行部数200万部を突破した人気コミック『花にけだもの』がついにドラマ化。中村ゆりか演じる純真無垢で愛されすぎるヒロイン・久実を翻弄する“けだもの男子”が登場する青春ラブストーリー。今作で王子様の仮面をかぶった超プレイボーイの豹を演じた杉野遥亮と、陰で久実を支え続けるクールでミステリアスな千隼を演じた松尾太陽に、現在撮影真っ只中だという現場での話やお互いの役について、さらに音楽の話なども語ってもらった。
Photo:竹中圭樹（D-CORD） Text:奥村百恵
──“けだもの男子”を演じると聞いて、お2人はどう思いましたか？
松尾太陽（以下、松尾）「“けだもの男子”って、すごくインパクトのあるネーミングで面白いなと思いました。肉食系男子のような感じを想像していたんですけど、台本を読んでみたら全く違いました。ただ男らしいだけじゃなくて、魅力的な要素をたくさん持っている。今作には3タイプの男子が登場しますが、3人のキャラを1つにまとめたのが“けだもの男子”なんじゃないかなと。これからこの言葉が他の作品でも使われるかもしれないですよね」
杉野遥亮（以下、杉野）「“けだもの男子”の豹とは僕自身が正反対の性格なので、最初はどう演じようかなと悩みました。もしかしたらちょっと“ふしだらな男の子”なんじゃないかと（笑）。でも原作と台本を読んでみると、豹は男らしいけど好きな子には一途だったので安心しました（笑）。太陽が言ったように、このドラマに登場する“けだもの男子”たちはみんな魅力的なので、まずは“どんなものかな？”と興味を持って見ていただけたらいいなと思います」
──杉野さんはご自身のキャラとは正反対の豹を、松尾さんはクールでミステリアスかつ主人公を陰で支え続ける千隼を、それぞれどんなことを意識して演じましたか？
杉野「どんな作品もそうなんですけど、まずは自分が演じる人物を“どうやって生きようか”と考えるようにしています。演じるからにはしっかりと役と向き合って、そのキャラクターに人間味を持たせたいというか。なので今回もヘンに意識せずに、豹の持つ優しさを大事にして演じました。例えば鋭い目じゃなくて、なるべく優しい目でお芝居できるように鏡の前で練習したり。あとは監督や周りの方の意見を取り入れて、それを自分のイメージとリンクさせながら豹という人物像を作っています」
松尾「僕はクールというものが何か分かっていない状態で演じたらダメだと思ったので、まず“クールって何だろう？”と考えることから始めました。“クール＝もの静か”というイメージなので、色々と考えていくうちに、言葉に出さずに行動だけで相手を思いやる気持ちを表現することがクールなのかなと思いましたし、それが千隼の持つクールさなんだと原作や台本を読んで感じました。そこを意識しながら演じています」
──お互いのお芝居を見てどんなことを感じましたか？
松尾「豹の持つカッコ良さと遥亮くんの持つ優しさがすごくマッチしていて、遥亮くんらしい豹になっていると感じました。原作や台本を読んで想像していた豹とはいい意味で裏切られましたし、原作の豹以上に魅力的に見えます！」
杉野「嬉しい！ でもちょっと照れますね（笑）。僕は太陽の顔が完全に原作の千隼だなと思いました。初めて太陽とセリフを交わした時に、感情が千隼に乗っているのが伝わってきたんです。撮影が進めば進むほど、どんどん魅力的な千隼になっていきますし、吸収力がすごくて。更地が水を吸い込むようにどんどん色んなことを吸収していくんです！」
松尾「更地!? 大地じゃなくて（笑）？」
杉野「そう！ 大地（笑）。一緒にお芝居していて刺激になります」
松尾「すごく嬉しいです（照笑）」
※続きは月刊Songs２０１７年１２月号をご覧ください。
