http://www.lxixsxa.com/

今年3枚目となるニュー・シングル『ASH』をリリースしたLiSA。現在放送中のTVアニメ『Fate/Apocrypha』のオープニングテーマとなる表題曲は、シドのマオが作詞、明希が作曲を手掛けた力強いロックチューンだ。夢を追い求める全ての人達に響く真摯なメッセージを、歌謡曲を想起させる強力なメロディーに乗せた本作を、彼女はどう表現しつくしたのか。本誌初登場となるLiSA本人にたっぷりと話を聞いた。
Photo:荻原大志 Text:もりひでゆき

──新曲『ASH』は、TVアニメ『Fate/Apocrypha』2ndクールのオープニングテーマとなっています。LiSAさんが『Fate』シリーズの楽曲を担当するのは約6年振りになるんですよね。



「はい。LiSAとしての1stシングル『oath sign』以来になります。私が初めてアニメ作品に関わらせていただいたのが『Fate』だったので、今回改めてお話をいただけたことはすごく嬉しかったですね。ただ、同時にプレッシャーもあって」

──6年分の成長をそこに注がないといけないから?

「まさにそうですね。『Fate』には強い感謝の気持ちがあったからこそ、6年の間に積み重ねてきた経験や、そこで芽生えた自信をお土産として持って帰らないとダメだぞって。それは、お母さんに“私ビッグになる!”って言って上京したからには、手ぶらじゃ帰れないみたいな感覚に似てますね(笑)」

──結果、『ASH』は最強のお土産になったんじゃないでしょうか。今のLiSAさんにしか作れない新たな名曲だと思います。

「うん、自信を持って提示できる曲になりました。6年の活動があったからこそ、“こんなすごい人達と一緒に帰ってきたよ!”っていう」

──本作はシドのマオさんが作詞を、明希さんが作曲を手掛けていますからね。どんな経緯でお願いすることになったんですか?

「今回はそもそも面識があったわけではないので、憧れの人に楽曲提供をお願いした感じなんですよね。シドさんはアニメ作品への関わりも多いので、勝手に信頼感を持っていたというか。『Fate』という作品に寄り添いつつ、LiSAが歌う上でものすごくカッコいい曲を作ってくださるだろうなって。なのでダメ元でお願いしたところ、快く引き受けてくださって」

──楽曲に関して何かオーダーを出したんですか?



「いや、完全におまかせしました。そうしたらタイプの異なるたくさんの曲を作ってくださって、どれもすごくカッコ良かったんですよ」

──そこから『ASH』が選ばれた決め手は?

「私が『Fate』に関わるのであれば、『oath sign』がそうだったように強いメロディーを持った曲がいいなと思っていたんです。なので、どこか歌謡っぽいメロディーを持ったこの『ASH』がいいなって。この曲であれば、絶対に『Fate』の世界にもマッチするだろうなと思ったので」

──歌詞も含めてアニメとの絶妙なマッチングを見せていますよね。同時に、そのメッセージは全ての人に刺さるであろう強さも持っていますし。

「そうなんですよ。実際、歌詞にある“信じることでしか強くなれない”というフレーズを見た瞬間、“あ、これは私の歌だ!”って思いましたからね。夢を追いかけている人にしか分からない様々な感情が込められている曲だと思います。ライブではすでに歌っているんですけど、そのたびに歌詞の好きなフレーズが自分の中でどんどん変化するところもあるんですよね」

──例えばどんな部分ですか?

「“誰かのために生きてみるのも悪くないかな”っていうフレーズなんかはファンのみんなを前にして歌うと、よりリアルに響いてきますよね。あと、夢を持って走り続けることには大変なこともつきまとうものじゃないですか。自分自身、活動の中でそれを実感することもあるので、“抱きしめた夢の欠片が痛いよ”っていうフレーズがグッと刺さることもあります。この曲は、ホントに夢を追いかけている人達にとっての“みんなの歌”になれる曲だなってすごく思いますね」


※続きは月刊Songs2018年1月号をご覧ください。

ページを閉じる

Topページを開く