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遊助の2018年第1弾シングルはフォーキーな楽曲『みんな頑張ってる』。それぞれの道で精一杯頑張っている大人に向けた応援ソングだ。しみじみと、そしてほのぼのと心に沁みる、遊助ならではの優しさが詰まった1曲になっている。
Photo:竹中圭樹(D-CORD) Text:髙橋栄理子

──『みんな頑張ってる』はフォーキーな楽曲。今までにないタイプですよね。



「そうですね。初めてフォークソングにチャレンジしてみようかなって思ったので。と言っても、別にそれを狙って曲を選んだわけじゃないんですよ。ただ、何曲かデモを聴いていた中にこの曲があって、えっ、これいいじゃん! って、何か耳に残ったんですね。しかも、画も浮かんできたので“これいける気がするんだけど”って言ったんです」

──新たなことをやってみようということではなく、第一印象でピンときたんですね。

「そう。僕の場合、画が浮かぶと速いんですよ。逆に、この曲、めちゃめちゃいいんだけどって思っても、最初にパッと画が浮かばないものは、すごく難産になる。歌詞が降りてこないんですよね」

──ということは、この曲は最初から大人への応援歌っていうイメージだったんですね。

「そうですね。別に若くてもいいんだけど、どちらかというと30(歳)過ぎくらいの人に向けた感じ。ある程度キャピキャピ感も終わり、ヤンチャな時期も過ぎた大人へのエールというか。叱咤激励でもあるし、確認でもある。みんな頑張ってるぞ、お前も頑張れよ。頑張っているのはお前だけじゃないぞ。そういう色んなメッセージを込めて書いたんです」

──歌詞に登場する人達が、みんなリアル。夢物語ではなく、現実感タップリなストーリーになってるなって思いました。



「聴いてくれた人が、こういう人っていそう! とか、あいつ元気かなって思い出すような例を出したかったんですよ。だから、歌詞に出てくる焼き鳥屋さんにも、お母さんにも、政治家になろうとしている人にも、別にモデルはいないんです。でも、きっとこういう人はいる。例えば“ネギマ焼いてる”っていう具体的なことを書くことで、みんな、それぞれの中にその人が知っている焼き鳥屋さんが浮かぶと思うんですよ。そしたら、あの人も、色んなことがあって今、焼き鳥屋さんをやってるんだろうなぁって想像できたりする。そういう、みんなの気持ちをツンってつつくような歌詞を作りたいなって思ったんです」

──やっぱり青春真っただ中の人に向けた応援歌と、社会人やお母さんに向けた応援歌って違いますよね。遊助さん自身が年齢を重ねたことによって、以前とは少し視点が変わってきたところがあるんでしょうか?

「それはあると思いますよ。それに今回の場合は、フォークソングっていう曲調に引っ張ってもらったところもあると思う。曲中にハーモニカの音が出てくるんですけど、それを聴いた瞬間、急に赤ちょうちんが思い浮かんだので(笑)。それで、じゃあ、ここからスタートしようって思ったんです。“みんな頑張ってる”っていうことが言いたくて作り始めたんじゃなくて、赤ちょうちんだったら焼き鳥屋さんかな。それはどんな人なんだろう? って連想していった感じですね」

──フォークソングって、ちょっとノスタルジックな雰囲気があるから、働いている人達への曲になったのかもしれないですね。

「そうそう。何か懐かしい。それで、フォークが持っている匂いってどんな感じだろう? って考えて、そっちに寄せたんです」

──歌詞に出てくる登場人物は、誰もが守りたいものや譲れないものがあるから、それぞれの道で頑張っていますよね。そこには大変さもあると思うんですけど、最終的に遊助さんは“大人になるって良いもんだ”って歌っている。遊助さん自身も、そう思いますか?


※続きは月刊Songs2018年4月号をご覧ください。

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