大塚 愛 |
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──ニュー・アルバム『LOVE FANTASTIC』がついに完成しました! 何と5年半振りですね。
「オリジナル・アルバムはそうですね。『LUCKY☆STAR』みたいに2010年リリースのシングルが入っていると、“すごく長いな”と思います(笑)。これ以上長くなると、どうやってまとめるんだ? ってことになっちゃうかもしれないし。まぁ、私としては“気が付けばアルバムを出してなかったな”っていうくらいなんです」
──新曲も4曲入っていますが、不思議と統一感のあるアルバムになっていますよね。
「アレンジャーが2人(Ikoman、hiroo)いるんですけど、最初は“同じアルバムに入れたら、どうなるんだろう?”って不安だったんですよ。でもバラバラにならずに、上手く混ざりましたね。『LOVE LETTER』を出した時に“このあとは自分の好きな音楽を提案していこう”と思ったんですけど、そこはブレなくやれたんじゃないかなって」
──なるほど。アルバムのタイトルになっている『LOVE FANTASTIC』は、いつくらいに創ったんですか?
「創ったのは一昨年です。出産後しばらくして、少しずつ楽曲創りを始めてた頃かな。“よし、今からやるぞ!”というスタートではなくて、思いついた時にチラホラやるっていう感じだったんですけど(笑)。『LOVE FANTASTIC』を書いた時は、なぜか学生時代のことを思い出していたんですよ。ファミレスとかに好きな人といて、実際には何も始まってないんだけど、自分の中ではスタートしちゃってるっていう恋の感じだったり…。あと、娘を産んでから、“私が今まで経験してきた恋は、何て薄っぺらかったんだろう”ということにも気づいたんです。娘に対する気持ちによって、それまでの恋愛に対する概念が覆されたというか」
──新しい価値観、感情に出会った、と。
「そうですね。そうやって何かが始まるタイミングって、すごくファンタジックだなって思ったので」
──物事が新たに生まれる時って、すごく不思議ですよね。何がどう作用したのか分からないというか。
「そうですよね。自分の音楽はどこからスタートしたのか? って考えても、よく分からないですから。デモテープを送った時なのか、楽曲創りを始めた時なのか、ピアノを習い始めた時なのか…。何ていうか、操られているような感覚もあるんですよ、自分の人生って」
──運命みたいなものに?
「そういうことになるのかな。最初から台本があって、その通りに進んでいる感じがするというか。私、思い立ったらすぐに行動しちゃうほうなんです。“今行かなくちゃいけない気がする”とか。だから、余計にそう思うのかも。誰と出会って、誰と結婚して…みたいなことも、全然予想してなかったですからね。もし誰かに転がされていたとしても、“転がされてやってる感”は出したいんだけど(笑)」