HY+BIGMAMA *撮り下ろし5ページ |
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──最初にこのニュースを聞いた時は本当に驚きました。
金井政人(以下、金井)「BIGMAMA目線になりますけど、今年でデビュー10周年になるんですよ」
──『short films』(1stミニ・アルバム/2006年7月)からもう10年経ちますか・・・。
金井「そうなんです。で、どうやって10周年を迎えようと思った時に、自分達がリスペクトしてるバンドと面白いことをやりたいなと。実は1年前にラジオで(東出)真緒ちゃんが一緒に対バンしたいバンドにHYの名前を挙げて」
新里英之(以下、新里)「嬉しいですねぇ」
金井「これは接点がなかったバンドに声をかけるチャンスだなと。で、実際にライブも観て、これは絶対一緒に何かやりたいなと。逆にHYも僕らのライブを観に来てくれたし、それから話す機会をもちました」
──HYのライブを見て、金井くんは何を感じました?
金井「僕の中でシンクロする部分が多くて。ライブにとびっきりの多幸感があったり、音楽で人と人が深く繋がってる光景を見て、自分達にも通じるところがあるなと。それで“意味のある偶然の一致=シンクロニシティ”という言葉が浮かんできたんですよ」
──ライブを観て、そのキーワードが出てきたと。
金井「はい。純粋に曲もいいし、イズ(仲宗根)も面白いなって」
新里&仲宗根 泉(以下、仲宗根)「はははは」
──HYはBIGMAMAのライブを観て、どう思いました?
新里「来てくれるファンのみんなをどう喜ばせるのか。BIGMAMAのライブを観て、自分がグッときたのはチームワークだったんですよ」
──チームワークというと?
新里「音楽をただ聴いてもらうだけじゃなく、ライブ中にメンバーがニコッと笑い合う瞬間があったり、自分が他のライブを観ても、バンドが楽しそうにやってる姿を見るだけで、心を打たれるんですよ。みんなで何かを一緒に作り上げる感じがHYと似てるなと」
仲宗根「私はまだBIGMAMAのライブを観てないけど、一緒に作業を始めると、シンクロする部分が多くて。私だったら、疲れてもうやめた! となるところを、金井くんはずっと考えてるんですよ。音楽に対する熱意が素晴らしいなと。演奏もすっごく上手だから、ウチらも練習しなきゃって(笑)。合宿の段階から刺激を受けてました。それから急速に曲に対する思い、10人でやる意味を考えたかもしれない」
──合宿にも入ったんですか?
仲宗根「3日間、沖縄で一緒に寝泊まりました」
金井「4月の最初かな。メンバーみんなで沖縄に行って、曲作りしました。で、初日の夜にみんなでお酒を飲んでる時に1つになれた。イズとウチの安井(英人)がいい感じで溶け合ってる瞬間に(笑)、HYとBIGMAMAではなく、この10人で音楽をやってる感覚になれましたね」
仲宗根「今はホントに1つになってるんですよ。安井と何もしゃべらなくても平気みたいな」
──すでに呼び捨てです(笑)。
仲宗根「次にBIGMAMAが違うバンドとコラボしたら、めっちゃジェラシーだろうなって。私のBIGMAMAなのに!って」
金井「真緒ちゃんも“曲が仕上がっちゃったね”って、悲しい顔してたもん」
新里「合宿中にライブの絵も想像できたからね。偶然に意味を持たせる。それは観てくれるお客さんにとっても出会いを大切にするキッカケになるだろうし、その場が一体になればいいですね」
──そして、今作の表題曲はHY、BIGMAMAの10人で作り上げた共作曲ですね。
新里「核みたいなものを持って来てくれたよね? それがすごく良くて」
金井「でもその続きを作って来てくれたでしょ? それは僕のどこの引き出しものにもないものだから、緊張しちゃって。沖縄合宿の初日から話もせずに、いきなりスタジオに入って。初日から曲の構成までバチッと決まったから。この先に何度味わえるか分からないような音楽的興奮がありましたね」
新里「HYも結成16年目で、新しいことを始めたい気持ちもあって。この曲を聴いた時にHYにはないサウンドだなと。そこに自分達のエッセンスを入れられることにワクワクしました。で、合宿で沖縄に来てもらうことで、金井くんが沖縄の空や海を見たら、歌詞の世界観も変わるんじゃないかと。それでまたシンクロするんじゃないかなって」
仲宗根「曲を聴いた時はBIGMAMAっぽいなと思ったし、それと同じことをしても意味がないから、HYっぽいものを作ろうと。BIGMAMAにはあまりバラードみたいな曲はないから、そういう雰囲気を入れられたらいいなと。1つのバンドとしてやり遂げた仕上がりになったと思います」