栞菜智世 *撮り下ろし3ページ |
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──新曲『Heaven's Door ~陽のあたる場所~』は、ドラマ『地味にスゴイ ! 校閲ガール・河野悦子』(日本テレビ系)の主題歌として10月からオンエアされていましたね。
「はい。ドラマが始まった頃は“これって誰?”みたいなツイートとかもあったみたいなんですが、CDがリリースされたことで、ようやく“栞菜智世”って名前も覚えてもらえるかなと思っています。“かんな ちせ”って、ちょっと読みにくいですけどね(笑)」
──名前だけじゃなく、歌声も一度聴いたら忘れられない魅力がありますね。透明感があるのに、すごく力強い。歌は小さい頃からですか?
「そうですね。母親がいつも音楽を流していたので、自然と歌とかダンスが好きになりました。テレビの中の人にもすごく憧れていて、幼稚園の頃はSPEEDさんとかPUFFYさんとかの真似をしていましたね。お遊戯会とか学習発表会みたいな時も、わりと積極的に前に出るほうでした。でも、本格的に歌を習い始めたのは1年前からなんです」
──この世界に入ってからということですか?
「はい。それまでは好きな歌をカラオケで歌うとか、好きなアーティストのライブに行くとか、本当にシンプルに音楽と接していただけなんですが、この世界に入ったのをキッカケにボイストレーニングなどを始めました。歌に対する考え方とかもすごく変わりましたね。これまでは歌詞を読み解いて歌うとか、歌を届けるとか、自分の感情を歌に乗せるとかそんなに深く考えたことなかったけど、“これってこういうことかな?”って自分なりの解釈をすることの大切さを学んだんです。今もそうですけど、自分の幅みたいなものが徐々に広がっていくのを実感しています」
──デビューは今年の3月。今作が3枚目のシングルになるんですよね。
「これまでとはかなり違ったタイプの楽曲だったので、曲をいただいた時、大丈夫かなって思っちゃいました」
──というと?
「これまでの2作は、結構、内に秘めている悩みや切なさが際立っていたと思うんですね。でも今回はストレートなメッセージ性がある歌詞だし、パキッと明るくて、(曲調も)すごく疾走感がある。レコーディングまで時間がなかったこともあって、どう向き合ったらいいかな? って不安もあったんですけど、それこそ“諦めるな、前を向いて進んでいこう、立ち止まるな”っていうことを歌った歌詞ですからね。私自身もわりとサバサバして負けず嫌いな性格だったりするから、その時点ですでに共感はできていたのかなと」
──思い悩まなくても(笑)。
「(笑)。あと、ドラマの主人公である河野悦子の存在もすごく大きかったんです。私自身、今年の3月にデビューさせていただいて、自分の目標とか夢に向かって頑張っているところですけど、彼女も、校閲部に配属されてしまったけどファッション誌の編集部に行くんだって夢を持って日々奮闘していますよね。その姿に励まされる部分や、見習いたいなって部分がすごくあったんです。社会人1年生という意味で、私もまだまだこれから。同世代の人達、そしてドラマのように会社や上司とかに不満を持ちながらも頑張ってる人達と一緒に成長していけたらという想いも込めた、真っ直ぐな応援歌です」