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約1年半振りとなるアルバム『HIT』。そして、自身最多の12000人を動員したライブの模様を収録したDVD&Blu-ray『DAICHI MIURA LIVE TOUR (RE)PLAY FINAL at 国立代々木競技場第一体育館』が3月22日にリリースされる。今や日本を代表するエンターテイナーと言っても過言ではない三浦大知の魅力が詰まった2作品。音と映像の両方で、存分に味わってもらいたい。
Photo:竹中圭樹(D-CORD) Text:髙橋栄理子

──ニュー・アルバムは『HIT』という、かなり大胆なタイトルになりましたね(笑)。



「(前々作)『The Entertainer』と同じで大風呂敷を広げました(笑)。でも、2016年は初めて出るイベントや初めてのテレビ番組がすごく多くて、三浦大知の音楽が届いたエリアみたいなものが広がった気がしたんですよ。そんな中で次に出すアルバムをどうしようかって考えた時、いつも通り、色んな三浦大知が詰まっているものでありつつ、自分自身の心にヒットした曲をいっぱい入れようって思ったんです。そして皆さんの心にもヒットするようなものが作れたらいいなという思いもあって、こういうタイトルになったんですよ」

──なるほど。確かに今回のアルバムには、生き方の曲や背中を押す曲がたくさんあって、現状を打破するようなポジティブさを感じました。これは、聴いている人にヒットして、一歩踏み出すエネルギーになったらいいなというような思いもあるからなんでしょうか?

「そうですね。何かのキッカケというか、現状をひっくり返したり、救いになったりっていう力が音楽にはあると思うので、三浦大知の音楽がそういうものであったらいいなということは常に思っていますから。それに今回の場合は、最後に収録されている『Hang In There』という曲のメッセージがアルバム全体を象徴しているんですけど、この曲の頭文字を取ると“HIT”になるんですよ。それもあって『HIT』がいいんじゃないかと思ったんです」

──本当だ! 今気づきました。『Hang In There』はすでに代々木第一体育館のライブでも披露されていましたけど、ツラい状況の時に使う“頑張れ”ですもんね。

「偉そうなことを言うつもりは全くないんですけど、自分の中でも音楽は救いでもあれば娯楽でもあって、色んなものになっている気がしてるんですよ。だから、『Hang In〜』に限らず、その“色んなもの”を担える作品がいいなって思っていて。曲を聴いて楽しくなったり、ポジティブになったりするだけでもいいんですけど、掘り下げていった時に、苦しんでいる人にもちゃんとヒットするものがある。そういう深みみたいなものがあるものが作れたら理想的だなとは思っていますね」

──1曲目の『Darkest Before Dawn』から、そういう部分はすごくあると思います。この曲は、すごく心に刺さるし、単純にいい曲でもありますよね。ガットギターと歌だけで始まるっていうのも、とても新鮮に感じました。

「アルバムって、わりとイントロみたいなもので始まることが多い気がしたんですけど、いきなりギターと歌で入るのも心地いいなって思ったんです。それにNao'ymtさんの曲は、やっぱり1曲目に聴いてほしかった。生きてる! っていう感じがすごくする曲で、楽曲が持っているパワーがありますからね」



──そう、エネルギーを感じますよね。それに最後の『Hang In There』もNao'ymtさんの曲だということもあるのかもしれないですけど、『Darkest〜』と『Hang In〜』は、すごく重なっている気がしました。

「僕の中では、実は『Hang In〜』が1曲目なんじゃないかなっていう気がしてるんですよ。暗闇の中で踏ん張っている『Hang In〜』の人が『Darkest〜』で夜明けを迎えるというか。希望を感じる曲なので、1人でいることが怖くなくなると思う。そういう音楽が持っているパワーの大事な部分がある曲だと思いますし、アルバムなので最後まで聴いて、また1曲目に戻るっていうのをイメージしたところもありましたね」


※続きは月刊Songs2017年4月号をご覧ください。

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