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数々の苦難を乗り越え、鉄道ファンや地元の熱い思いに支えられて大正時代から走り続けている銚子電鉄を舞台に、電車と人が織り成すヒューマンドラマを描いた小説『トモシビ~銚子電鉄の小さな奇蹟~』が映画化。“高校生ランナーと銚子電鉄のレース”を中心に様々なキャラクターが登場する今作で、撮り鉄の青年・熊神 守をauのCM「三太郎シリーズ」で一寸法師の役を演じて脚光を浴びた前野朋哉が演じ、人生に疲れ果ててふらっと銚子を訪れる女性・キミエを今作が映画初出演となるシンガーソングライターの植田真梨恵が演じている。そんな2人に今作の撮影秘話から植田が手掛けた主題歌、そして弾き語りのシーンについてなどを聞いた。
Photo:松井伴実 Text:奥村百恵

──銚子電鉄が舞台の今作ですが、最初にお話をいただいた時はどう思いましたか?



前野朋哉(以下、前野)「今作のお話をいただくまで銚子電鉄についてほとんど知りませんでした。僕が演じた熊ちゃん(熊神 守)は撮り鉄なので、詳しくなきゃいけないとすぐ調べたら、銚子電鉄ってものすごい波乱の中を生きていて、今も市民の方々の力を借りて頑張って動いている鉄道なんだということを知って驚きました。映画をご覧になると分かるんですけど、銚子電鉄が動かなくなったりトラブルがあった時は、人と人との繋がりで解決したりするんです。そこも面白いなと思いました」



植田真梨恵(以下、植田)「私も銚子電鉄のことを知らなかったので、原作を読んで驚きました。撮影は銚子の街で撮影したんですけど、 “ここ素敵だな”“こんな場所もあるんだ”とロケで色んな場所を訪れるたびに感動していました。いま前野さんの話を聞いて思い出したんですけど、熊ちゃんがキミエに銚子の話をしてくれるシーンがあまりにも自然すぎたので、前野さんは本当は銚子出身なんじゃないかと思ったことがありました(笑)」

前野「違いますからっ(笑)! でも銚子って行くたびに気になるものが見つかるんですよ。犬吠駅にお化け屋敷があったよね?」

植田「ありましたね。駅に着いた途端に何だろうと思って気になって、近づいてみたらお化け屋敷だったんです(笑)。期間限定のイベントだと思うんですけど、面白かったですよ。あと、笠上黒生駅には古い電車が残されていて、現実から離れた世界に来たような感覚になりました」

前野「駅自体が古くて趣があるんです」

植田「レトロな雰囲気が素敵でしたよね」

──映画を観ると銚子に行ってみたくなります。

前野「行ったら絶対に楽しいと思いますよ」

植田「ロケ地巡りとか、ぜひやってみていただきたいです」

──植田さんは今作が映画初出演となりますが、現場はいかがでしたか?



植田「どんなふうに撮影が進んでいくのか想像もつかなくて、セリフを覚えたつもりでも“私、本当にちゃんと覚えたのかな…?”と不安になることもありました。でも、いざ撮影現場に入ってみたら監督やスタッフさん、キャストの皆さんや銚子の街が優しく迎えてくださっていると感じられて安心しました」

前野「撮影の初日は緊張しました?」

植田「緊張しました。映画に出演するのは初めてだったので、前野さんに色々とご迷惑をおかけしたんじゃないかなと…」

前野「迷惑なんてとんでもないですよ。僕のほうこそ迷惑かけた気がするし…(笑)。僕が雨男だから撮影日に雨が降ることが多かったでしょ?」

植田「たまたまだと思いますよ(笑)」

前野「タイミングが悪くて、僕が現場入りした日がまず土砂降りで…その後も何回か雨が降りました(笑)」

植田「キミエは熊ちゃんと一緒のシーンが多かったので、“もしかして私が雨女なのかな?”なんて思いましたけど(笑)」


※続きは月刊Songs2017年6月号をご覧ください。

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