https://jealkb.net/

2016年11月にリリースした通算9枚目のシングル『Reboot』=“再始動”を皮切りに、ACT2に突入した6人組ビジュアルロックバンド、jealkb。2017年7月には3年振りとなるアルバム『IDENTITY』をリリースした彼らが早くもニュー・シングル『R-S-P』を完成させた。“ジャンケン”をテーマに、バンドサウンドのカッコ良さとライブの楽しさを詰め込んだ新曲を持って、12月に開催されるZepp DiverCityでのワンマンライブに挑む彼らに、ユニークながらもメッセージ性の高い楽曲の成り立ちとライブに向けた意気込みを聞いた。
Photo:竹中圭樹(D-CORD) Text:永堀アツオ

──新曲『R-P-S』はどんな発想から生まれた曲だったんですか?



haderu「ライブ中にジャンケン大会をやりたいと思ったんですよね。こっちの代表者とお客さんがジャンケンして、負けたら座っていく。全員負けた時に、もう一回最初からやり直しになる、あの復活する時の盛り上がりがライブとリンクしないかなぁと思って。ジャンケンで負けて座って敗者復活できた時にすげーテンション上がるじゃないですか。あの感じを楽曲で出したいなと思って、“ジャンケン大会やりたいです”って言ったら、“はあ?”って言われて」

elsa「そりゃ言うでしょ、“はあ?”って(笑)。最初は」

haderu「あはははは! で、説明したら、“なるほど。分かりました。そういう楽曲を作りましょう”と。サビではちゃんとお客さんが我を忘れて暴れられるような。そこからでしたね、今回は。そのあとに曲、そのあとに歌詞っていう。他のバンドよりも1つ工程が多いんですよ(笑)」

hideki「佐村河内さんの発注の仕方とそんな遠くない気がするんですよね」

haderu「指示書ね(笑)」

elsa「俺、あの作る人なの? ま、でも俺も楽しいなっていうのが分かったし、どうやったらジャンケン大会をするセクションが作れるのかというのを考えながら作ったんですけど、そこだけにとらわれずに曲としてしっかりしたものを作ろうっていう気持ちもあって。しかも、そっちは、“ライブでこの振付をやりたい”とか“全員で飛びたいんですよね”とか、すげー漠然としたことを言うんですよ(笑)」

hideki「あはははは。まぁ、色々ぶん投げすぎですよね(笑)」

elsa「でも、最近はちょっと慣れてきた感もあるし、最終的にはバンドメンバーでディスカッションしながら、みんなで作ってるっていう感じですね」

hideki「音楽に詳しい6人の集団じゃないんですよね。めちゃくちゃ詳しいのはelsaとsapotoの2人なので、他4人はよく分からないからこそ言える発注というか」

elsa「でも、それがいいんですよね。みんなが音楽専門だと、こだわりが強すぎたり、新しいものが生まれなかったりするのかなって思うんですよ。でもうちは、みんながクリエイターっていうところがいいところだから。面倒くさいけどいいところかなって思うので」

haderu「音楽の方向性が違うみたいな言い争いは起きないと思うんですよね。パフォーマンスの方向性みたいなところでは起こりうるかもしれないけど、パフォーマンスはお客さんが楽しんで帰ってくれることが答えだと思ってるので、“まずこっちに任せてください。もし、俺達がステージ上でスベるようなことがあるんだったら、それは注意してください”と(笑)。でも今のところスベったことがないし、ちゃんと音楽という範疇の中で楽曲を楽しめてる。それはACT2になって気づいたことで、ちゃんと音楽を真剣に作っている人達の基盤があるから」

dunch「やっぱり真剣に音楽をやっているところを見てほしいし、その上で思い切り楽しむ姿がカッコいいんじゃないかなって思ってますね」

haderu「そう、音楽ナメられたくない! って思ってる人達の上で、俺達は遊んでる。それがより形になってきた1年だったんじゃないかと思うし、この曲もジャンケンを通して、みんなで楽しんでるライブの絵が浮かんだので、ジャンケンをテーマにしたっていう感じですね」

──メンバーは歌詞を受け取ってどう感じました?

sapoto「めちゃめちゃいいと思いました」




※続きは月刊Songs2018年1月号をご覧ください。

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