圧倒的な演奏力とか、インパクトありすぎなビジュアルとか、一度知ってしまったらもうとことんハマってしまうこと間違いなし。感動も笑いも涙も全力で届けてくれるGacharic Spinが、待望の3rdアルバム『G-litter』をリリースした。5人の個性と才能がこれでもかと詰め込まれた本作。バンドとしての確固たる信念や決意をエンターテインメントと同居させた、“ガチャピン”クオリティー全開の作品だ。
Photo:松井伴実 Text:山田邦子
──これから3rdアルバム『G-litter』について話をうかがうのですが、まずは、目の前の皆さんが着ているこの衣装について触れないわけにはいかないかなと(笑)。
F チョッパーKOGA(以下、KOGA)「撮影は終わったから着替えても良かったんですけど(笑)」
オレオレオナ「せっかくなので目の前で味わってもらおうかなと思いまして。なかなかないですよね、ハンバーガーと話すって(笑)」
TOMO-ZO「しかも誰よりも似合ってるっていう(笑)」
──間違いないです(笑)。この衣装も含め、今回はどういう作品にしようと考えたんですか?
KOGA「ガチャピン(※Gacharic Spinの愛称)って、決して1色じゃないと思うんですよ。こういう5人の色んなカラーがあって、幅広い楽曲や歌詞があるっていうのが私達の個性。そういう幅広さをどう見せようかっていうのもありつつでしたけど、サイドプロジェクトであるDOLL$BOXX(※Gacharic Spinの楽器隊と、Fuki Communeとしてソロ活動中のFukiによるバンド)のことも意識しました。差別化ができないと、2つやってる意味がないので。バンドとして見た時に、パフォーマーのまいがいることやオレオとはなのツインボーカルっていうのもそうだし、アルバムになればTOMO-ZOが歌う曲も入ってくるっていうのがガチャピンの面白さだから、それをどう表現するかっていうところも話しましたね」
はな「差別化は図りつつ、曲を選ぶ時には、DOLL $BOXXから入ってくる人も溶け込めるようなものも取り入れながら」
──去年の野音ワンマンでも披露された『ジェネレーションギャップ』(2017年9月リリースの4thシングル)のインパクトがあまりにも大きかったので、きっととんでもないラインナップになるんだろうなとは思ってましたが(笑)、予想を遥かに上回る仕上がりでした。
TOMO-ZO「確かに『ジェネレーションギャップ』は、メンバー間にこれだけの年齢差があるガチャピンにしか歌えない曲ですよね(笑)」
はな「中澤裕子さんと辻(希美)ちゃん加護(亜依)ちゃんがいた時のモーニング娘。くらいの年齢差」
オレオレオナ「(小声で)その例えも分かんないよ」
まい「まぁ、何となくは(笑)」
KOGA「これが日常茶飯事です(笑)」
──(笑)。でも音楽をやるにあたっては、そんなギャップは関係ないですよね。
まい「はい。ダンスもそうだけど、年齢とか国籍とか関係なく繋がれますから」
KOGA「あと、ガチャピンはお客さんの年齢も幅広いですからね。普通のバンドさんが言う“共感”とは違う意味で、共感してもらえてるところもあると思います(笑)」
──『ジェネレーションギャップ』みたいに無条件に楽しめる曲もGacharic Spinの魅力ですが、今作では例えば『Peacefully』のように、大切なメッセージをしっかり伝える曲の存在感も大きいですね。
KOGA「『Peacefully』は2014年の中国ツアーの時からある曲で。私達は海外に行くことも多いので、世界に届けたいみたいなことも意識して書きました。単なるエンターテインメントでハッピー、イエーイみたいなバンドになりたいわけではないし、世界平和って言っちゃうと重くなるかもしれないけど、ちゃんとバンドとしてメッセージ性の強いものもやってるし、それを世界にも届けるぞって思いを込めました」
※続きは月刊Songs2018年5月号をご覧ください。