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セントチヒロ・チッチ×モモコグミカンパニー×ハシヤスメ・アツコ×アユニ・D
楽器を持たない6人組パンクバンド、BiSHの快進撃が止まらない。昨年12月には『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)や『スッキリ』(日本テレビ系)に出演し、メジャー3枚目のシングル『PAiNT it BLACK』では、初のオリコンウィークリーチャート1位を獲得。キリンレモンやレオパレス21のCMソングを歌い、横浜アリーナでのワンマンライブは即日ソールドアウトを果たした。そして、前作から3か月振りとなる両A面シングル『Life is beautiful / HiDE the BLUE」もそれぞれ、ドラマ主題歌、TVアニメのエンディングテーマとなっている。結成から3年。彼女達はこの現状をどう捉えているのか。セントチヒロ・チッチ、モモコグミカンパニー 、ハシヤスメ・アツコ、アユニ・Dの4人に話を聞いた。
Photo:竹中圭樹(D-CORD) Text:永堀アツオ

──お茶の間にまで進出した現状をどう感じてますか?



ハシヤスメ・アツコ(以下、アツコ)「自分達のことなんですけど、何だか自分達のことではないようですね。テレビを見ていても、ふとした瞬間に自分達の曲が流れてきたりして、自分を見る機会が街でも家でも増えたことが不思議な感じがあります。最初の頃は……もちろん、CMに出たいとか、“Mステ”(『ミュージックステーション』)に出たいという気持ちはあったんですけど、まさか出られないだろうなっていう気持ちのほうが大きくて。横浜アリーナをソールドアウトしたこともそうですけど、まさかということが次々と現実に変わってきているのが驚きでもあり、嬉しくもありますね」

アユニ・D(以下、アユニ)「アイドル好きやバンド好き以外の人々にも届くチャンスなので、CMとかを機に、BiSHというものをもっと知ってもらえたら嬉しいなと思ってます。少しでも興味を持ってほしいです」

モモコグミカンパニー(以下、モモコ)「今の状況はすごくありがたいなと思ってるんですけど、メディアで自分達らしさを表現するのは難しいなと思っていて。ライブと違って時間も短いから、ただ女の子6人が映ってるって見られてしまうかもしれない。そうじゃなくて、普段あまり音楽を聴かないような人達にも、“何だ、この子達は!!”って、ちょっとでも興味を持ってもらうにはどうしたらいいんだろうっていうのを考えたりしてますね。テレビは、緊張することもあるけど、緊張に負けないでそのままでいればいいかなって思ってます」

セントチヒロ・チッチ(以下、チッチ)「私達、メンバーがやってることは結成当時から変わってなくて、がむしゃらに毎日取り組んでる。ライブを精一杯やってきた中でエイベックスさんが見つけてくれたり、スタッフさんが一緒に面白いことを考えてくれたり、BiSH面白いって言ってくれる人が増えたからこその今だと思っていて。だからこれからも、BiSHはBiSHらしくやり続けたいと思ってます。現状に満足してないし、どんどん色んなことに挑戦していきたい。ただ、今の状況はすごく嬉しいです。それもこれも私達だけじゃ辿り着けなかったので、お客さん、周りのスタッフさん、メンバー、みんなで掴み取ったものかなって思ってます」

──現状には満足してないですか。売れたなっていう達成感はまだそんなに感じてない?

チッチ「何からが売れたのかが分からなくて。ちゃんとした意識を持たなきゃっていう覚悟はあるんですけど、(街で)声をかけられる頻度が上がったわけでもないですし」

──移動がグリーン車になったりとかも。

チッチ「ないですね(笑)。初期は夜行バスで移動とかだったんですけど、あっちゃん(ハシヤスメ・アツコ)とリンリンが入ってからは夜行バス生活からは脱出できていたので。最近変わったことはそこまでないので、まだまだ売れたとは自分達では思ってない」

アツコ「移動車ができたらちょっと鼻が高くなりますよね(笑)」

──(笑)。前作『PAiNT it BLACK』では初のオリコンウィークリーチャート1位も獲得しました。

チッチ「ずっと獲れなくて悔しかったので、めっちゃびっくりしました。TVアニメ『ブラッククローバー』のオープニングテーマになったことも大きいと思うんですけど、やっぱりその順位は私達だけで獲れたことじゃなくて。応援してくれた方や周りのスタッフさんが頑張ったり、私達もそれまで一生懸命にBiSHをやってきたからこそ獲れたオリコン1位だと思ってます。私達にとっては大事な曲になったし、色んな音楽が好きな人に愛してもらえる曲だと思っているし、1位を獲ったことでまた一歩踏み出せたかなって思いました」


※続きは月刊Songs2018年7月号をご覧ください。

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