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Crystal Kayが約2年半振りとなるニュー・アルバム『For You』を完成させた。『幸せって。』(NHKドラマ10『デイジー・ラック』主題歌)、『Lovin'You』(東海テレビ・フジテレビ系“オトナの土ドラ”『ノンママ白書』主題歌)などを含む本作は、J−POP、R&B、フューチャー・ベースなどを取り入れながら唯一無二のポップ・ミュージックに繋げる、彼女の個性がしっかりと表現されている。2019年にデビュー20周年を迎えるCrystal Kayの存在は、本作をキッカケに再び大きな注目を集めることになりそうだ。
Photo:秋倉康介 Text:森 朋之

──ニュー・アルバム『For You』がリリースされます。前作『Shine』以降の約2年半は、Crystal Kayさんにとってどんな時期でしたか?



「どんな時期だったのかな…。パフォーマンスも色々なところでやっていたし、あとは“次のアルバム、どうしよう?”とずっと考えていました。サウンドの方向性だったり、どういうテーマにしようか? とか」

──新たな音楽的ビジョンを探る時期だった?

「私としては、デビュー当初の感じに戻ってみたかったんです。アンダーグラウンドのR&Bのテイストだったり、どこか懐かしいメロディーもある。そういうところが私のスペシャルな部分だったと思うし、その原点に戻ってみるのもいいのかなと。“他のアーティストとは違う、私本来の音楽ってどういうものだったかな?”と改めて考えることが増えました」

──海外のR&Bと日本のポップスの絶妙なバランスこそが、Crsytal Kayの原点だったと。普段デビュー当時の音源を聴き返すことはあるんですか?

「もちろんです。約20年前の作品なんですけど、いま聴いても全然古くないんです。音の質、クオリティーもすごく凝ってるし、全体の雰囲気もすごく良くて。改めて“作品は一生残るものだな”と思ったし、だからこそこれからも良いものを作っていきたいと思いました。そこからですね、デビュー当初の音をいまの自分で表現してみたいなと思ったのは」

──実際『For You』は、Crystal Kayさんの様々な魅力がバランス良く表現されたアルバムに仕上がっていると思います。まずはリードトラックの『幸せって。』。代表曲『恋におちたら』(2005年)を手掛けた坂詰美紗子さんの作詞・作曲によるナンバーですが、これはまさにCrystal Kayさん流のJ−POPだなと。

「最初にデモ音源を聴いた時は“ちょっとキラキラしすぎてるかな”という印象だったんです。でも、スタジオに入って実際に歌ってみると“おー! さすが坂詰さん!”と思いました。すごくキャッチーだし、ポイントポイントにキラッと光るワードが入っていて」



──“友達へのいいね!が出来ない/こんな自分が嫌になっちゃう”という歌い出しでグッと掴まれる感じがあって。

「そうなんです。現代的というか、すごくいまの時代にぴったりな歌詞だなと思います。こういうことってアラサーの女性はもちろん、誰にでもあることだと思うんです。私もそうですけど、インスタとかのソーシャルメディアを参考にしている人は多いと思います。誰かの投稿を見て“いいな”と思ったり、自分と比べてしまったり。でも、この曲には“大切なのは自分の幸せのカタチを見つけることだよ”という強いメッセージも込められているんです。絶対に共感してもらえるはずだし、歌えば歌うほど、聴けば聴くほど刺さってくる曲だと思います」


※続きは月刊Songs2018年7月号をご覧ください。

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