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Dream Ami、7枚目のシングル『Wonderland』は、映画『オズランド 笑顔の魔法おしえます。』の主題歌。突き抜け感のあるサビが印象的な仕上がりで、彼女自身が手掛けた歌詞も、とてもポジティブ。張りのある歌声と相まって、聴くと元気になれる楽曲になっている。
Photo:秋倉康介 Text:髙橋栄理子

──『Wonderland』は、映画『オズランド 笑顔の魔法おしえます。』の主題歌。やはり映画側からの依頼を受けて作り上げた楽曲なんですか?



「そうですね。作品を観せていただいて、映画のために書き下ろしました。映画を拝見したら、すごく平和なお話で、優しい気持ちになったり、穏やかな気持ちになりました。ハッピーな映画だなという印象が一番強かったので、この作品に合う曲を作りたいなと思い、曲に関しても、アップテンポなものやスカッと開けるようなものを中心に集めてもらうことから始めました」

──映画のエンディングに流れる曲ということで、アップテンポな曲のほうが、映画館を出る時に、よりハッピーな気持ちになれますもんね。

「まさに映画関係の方からも、観終わった時にハッピーな気持ちで映画館をあとにできるような曲にしてほしいというオーダーはいただいていました。実際に映画を観て私もそう思ったので、アップテンポな方向性にしました。その中でこの曲に決めたのは、イントロを聴いた瞬間に、この曲だ! って思ったからです。いい曲って、イントロを聴いただけでビビッとくるんです。だから直感で感じるものが、この曲にもあったんだなと思いました」

──私も映画を拝見したんですけど、Amiさんの楽曲が流れて、さらに晴れやかな気持ちになりました。『オズランド~』は、波瑠さん演じるヒロインが“魔法使い”と呼ばれる西島秀俊さん演じる上司の影響を受けて、成長していくお仕事エンターテインメント。それだけに、歌詞もヒロインの心情に沿ったものになっていますけど、書くのは大変でしたか?

「どうだったかな? もうだいぶ前に書いたので忘れちゃいました(笑)。でも、サビの部分はいつも後回しになるっていうか、大事なところだからこそ、正解が分からなくなっちゃうんですよ。だから、Aメロ、Bメロは自分の好きに書きつつ、サビは結構色んな人に意見をいただいたり、一緒に相談して仕上げました」

──映画も遊園地が舞台ですしね。

「そうなんです。遊園地で働く人たちのお話で、私はそこにすごく仲間感を感じたんです。今回の歌詞は聴いていて明るくポジティブになれるということにプラスして、仲間がいるからこそ変わったり救われたりするという部分も入れたかったので、“私”と“君”という表現を使っているんです」

──なるほど。この“君”は映画でいうと西島さんのことだけではなく、同じ遊園地で働くみんなを表しているんですね。



「そうです。映画館を出る時、西島さんを中心に、たくさんの仲間たちの顔が皆さんの中に浮かんできたらいいなと思ったので、サビの部分では特に仲間感を意識してみました。先ほど波瑠さんの心情に沿った歌詞になっているっておっしゃってくださいましたけど、実は映画サイドからは、ストーリーと関係ない曲でいいですよって言われていたんです。でも、私はストーリーに沿いたかった。もちろん自分の曲として、映画に関係なく聴いてもらえるものにもしたかったのですが、やっぱり映画と一緒に聴いた時には、この作品にピッタリだなと思ってもらいたかったので。それで私としては、波瑠さん演じるキャラクターを思い浮かべて、彼女はどんな気持ちだったのかな? とか、グリーンランド(遊園地)に来る前と今とでは、どう気持ちが変わったのかな? みたいに、色々想像しながら書きました」

──映画もそうですが、この楽曲にも働く女性へのエールを感じました。

「『オズランド~』には、誰しもがぶち当たる壁や、なかなか破れない自分の中の殻みたいなものが表現されていると思ったんですね。そして、それは私の中にもある。強くありたいし、前向きでありたいなと思うけど、そうもいかなかったりしますから。でも、そういう時って自分だけで解決するというよりは、意外と他人の一言で救われたり、思いがけないことで考え方が変わったりするんですよね。だから、この曲にはそういうことも入れようと思ったんです」


※続きは月刊Songs2018年11月号をご覧ください。

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